2019年12月18日

「最後」

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こんにちは、副団長のまさしくまさこです。

とうとう、私がブログを書くのも最後になってしまいました。
今日は、「最後」に関する向き合い方について語ろうと思います。







「最後」



私は、最後という現象が苦手です。終わるという言葉が怖いです。たしかにそこに存在していたものが無くなります。頭の中には景色も経験も色濃く残っているのに、目も耳ももうそれらを知覚することができません。


演奏会が終われば、



昼下がりのボイラー(阪吹の部室)で一人で練習したあの心地よい空気を感じることはできなくなります。

昼休みにパートのみんなで食べた、あのアイスの味も。

打楽器を運びながら団員と雑談したあの時間も。

合奏中に後輩と合わせたアインザッツのシンクロ感も。

演奏会の最後、アンコールを吹き切った時の開放感も。

重めの議題を扱った、パートリーダー会議の空気感でさえも。



ああ、枚挙に暇がない。




どれもこれもたしかに存在し、この身に感じていたのに。徐々に記憶から消えていって、これらの感覚がたしかにそこにあったのか、証明することができなくなります。


恐ろしい。


寂しい。






そんな臆病者の私ですが、先日ある言葉をいただきました。


それは
「上に抜ける、下に譲る」
という言葉です。


舞台上に乗れる人数には限りがあります。
ボイラーに入れる人数にも限りがあります。


「上」である私たちは、いつまでもそこに残っているわけにはいきません。場所と機会を「下」に譲っていきます。



じゃあ、あの空気感や経験や記憶を手放さねばならないのか、というとそういうわけでもありません。
「団員」という立場、「ボイラー」という場所からただ抜けるのではありません。



上に、抜けるんです。



ステップアップした、一つ成長した姿で、上に抜けます。それは音楽面でも、人間性でも、なんでも良い。

ボイラーで過ごした2年半を振り返って、自分の経験を再認識してください。そして、成長を実感し、上に抜けてください。


抽象度がとても高いので、具体的に言います。


音楽的成長を認識し、社会人と一緒に他団体で演奏をするのも良いでしょう。

リーダー経験からマネジメント力の成長を認識し、新しい団体を作るのも良いでしょう。

友人関係の成長を認識し、仲間と音楽を離れた友情を築くのも良いでしょう。

苦難を乗り越えた経験から人間的成長を認識し、ESに書いて就職するのも良いでしょう。



阪吹で過ごした時間を糧に、その経験を使って、上に抜けましょう。

そうすれば、
阪吹で過ごす時間は「最後」ですが、阪吹で得た経験は「これから」に必ず続きます。

そしてあわよくば、しいたけ先輩のように、阪吹に価値や機会を還元できるようになりたいものです。
(しいたけ先輩:阪吹のOB。阪吹卒業後も関係を保ち、毎年演奏依頼をくださったり、楽器屋さんとの繋がりをくださったりしています)





さて、長々とふわふわした話をしてしまいましたが、この辺りでお別れとしたいと思います。

阪吹今年最後の演奏会は、12/22@長岡京にて行われます。

なんと、今回は第49回目!

惜しい50回じゃないんだ、とお思いの方いらっしゃるかもしれませんね。でも、私は第49回定期演奏会に出演できてとても嬉しく思っています。


なぜかって?


ラッキー7の2乗ですもの。
次にこんなに幸運に恵まれそうな演奏会があるのは、300年後ですよ(7×7×7=343)。


それでは、とってもラッキーな演奏会で、お会いしましょう!




posted by 大阪大学吹奏楽団 at 13:47 | Comment(0) | 副楽団長

2019年12月15日

吹奏楽×経営学!?

こんにちは、副団長のたかもりです!

「オペラ座の怪人」の曲紹介以来、ほぼ1ヶ月ぶりの登場です。


今日は、はるばる東京まで、他の大学のゼミ(研究室)との合同発表会に行ってきました。

日帰りで東京観光もできなかったんですが、行きも帰りも駅弁を買いました。ささやかな贅沢。


さて、僕は今経済学部の3年生なんですが、阪大の経済学部には「経済・経営学科」という一つの学科しかありません。経済学科と経営学科に分かれていないので両方の内容が学べる、というのがウリの学部です。


経済学というのは、中学の公民や、高校の現代社会、政治経済の授業の延長線上にある学問です。需要曲線と供給曲線、政府の金融政策、GDP、なんかは聞き覚えのある方も多いかな〜と思います。

対して経営学は、一つの会社に注目して、どうすれば商品が良く売れるのか、どのように社会に貢献するのか、みたいなことを考える学問です。組織運営とか、マーケティング系の分野が有名ですかね。


ここまで読んで「何語ってんねんコイツ。しんど。読むのやめよ」って思ってる方、もう少し頑張って読んでみてください。ここから吹奏楽の話と絡めていきますので。


本日は、僕が最近講義を受けながらぼんやり考えた「吹奏楽と経営学」の関係について語ってみようかなと思います。

(経営学はお金儲けの学問だと思われがちですが、今回はお金儲けの話抜きで組み立てたいと思います。プロじゃあるまいし。)

吹奏楽やってないよ〜っていう方も見てくださってるかなと思いますが、話のエッセンスは色々なところで役立つものだと思います。暇なら読んでみてください。普段は知れない吹奏楽事情も分かるかも。

それでは話に入りましょう。



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まず、

経営学の基本は、人が複数人で「組織」を作って「事業」を行うところにあります。


これを吹奏楽に当てはめると、、、


吹奏楽の基本は、人が複数人で「楽団」を作って「演奏」を行うところにあります。


はい。こんな感じで進んでいきたいと思います。


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「組織」についてもう少し見ていきましょう。

経営学でいう「組織」には3つの特徴があります。まず「共通の目的」があること、次にその目的に向けて各メンバーが「貢献意欲」を持つこと、最後にメンバー間で「コミュニケーション」を取ることです。どれかひとつが欠けてしまうとメンバーがバラバラになってしまいます。そうなるともう「組織」ではなく、ただの「集団」と呼ばれます。


吹奏楽団という組織の場合、例えば「演奏会を成功させる」という目的、「より良い演奏のために自分も協力したい」という貢献意欲、「演奏会の曲目、構成について団員で考える」というようなコミュニケーションが考えられるでしょうか。


中高の吹奏楽部ではこの目的が「コンクールで結果を出すこと」となっているケースがとても多く見受けられます。コンクール至上主義には賛否両論ありますが、このこと自体の良し悪しの話は一旦置いておきましょう。


このケース、経営学的に考えなければいけないのは、この目的に全員が合意し、そこに向かって貢献意欲をもってチャレンジできるかどうか、ということです。さらにその同意にいたるコミュニケーションにも気を配る必要があります。別にコンクールの結果は求めなくてもいいじゃん、と思っている人が一定数いると、目的や意欲を維持するのが難しくなってきます。

さらに大学生ともなると、ビシバシ練習してコンクールに出たい!みたいな人もいれば、なんとなく楽器を吹きたいだけの人もいて、目標意識を統一するだけでも一苦労です。


こんな感じで、組織の基本的な概念を知るだけでも、吹奏楽部、楽団で起こりがちな問題をあぶり出すことができます。考えだすとなかなか止まらない、深い問題です。


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組織の目的などを決める意思決定、あるいは実際に組織を運営していく上で不可欠なのが「リーダー」の存在です。

リーダーの役割といえば、組織の仕組みがうまく機能するように「管理」をすること、というのが従来の経営学でした。

しかし最近では、組織のリーダーに求められるものは変わってきているんだそうです。近年上手くいってる組織のリーダーから分かることとして(Appleのスティーブ・ジョブズさんあたりが代表例なんですが)、組織の現在の状態とこれからの見通しについて、メンバーから「共感」と「納得」を得ることが重要なんだとか。このようなリーダー像を「センスメーキング型」リーダーと呼びます。


先ほどのコンクール至上主義の部活の例で考えましょう。演奏面を考えると、リーダーに当たるのは指揮者ですよね。

曲を練習するにあたって、

コンクールで結果を出すために最適な練習メニューを組み、パートリーダー等に指示を出し、部員の行動を「管理」するのが従来方のリーダー。

対して「今の現状はこんな感じで、今からこんな練習をすればこの時期にはここまでできるようになる、その結果コンクールでここまで結果を出すことができる」というようなプランを提示し、メンバー全員の共感と納得を得て、強制しなくても全員がその到達地点に向かって自発的に動くよう誘導するのが「センスメーキング型」リーダーです。


現在、吹奏楽の"強豪校"と言われる学校の指導者はどちら側のリーダーなんでしょうか。考えてみると面白いですね。


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最後にもう一つ。リーダーとそれ以外のメンバー(フォロワー)との関係についてです。

リーダーとフォロワーの関係には大きく分けて、リーダーの独裁政治でフォロワーの意見を聞かない「一方向」の支配と、フォロワーの意見を受け入れながら柔軟に対応する「双方向」の関係の2つがあります。


楽団で曲を仕上げるにあたっては、指揮者のイメージというものが絶対視されがちです。部活の顧問の先生、あるいは客演指揮者なんかは特にその傾向が強いですね。つまり「一方向」支配になりがちなんです。

しかし、指揮者がそれを改善して「双方向」の関係を作ろうと、メンバーの意見を残らず吸い上げていると、結果として「方向性のはっきりしない音楽」「無難な音楽」になってしまう危険があります。

わあ難しい。バランス感覚が大事ですかね。


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まだまだ語りたい事はたくさんあります。

演奏会の集客にマーケティングの手法を応用する、とか、係の仕事の割り振りを経営学的にデザインする、とか……

研究書が1冊書けそうです………


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いかがだったでしょうか。興味ない人は読むのが苦痛だったかも知れませんが(むしろ途中で挫折してるかも知れませんが)、しっかり読んでくださった方は、何かしら思いあたる節があったのではないかと思います。


日本の吹奏楽界の特徴は、中高の吹奏楽部の数の多さ、レベルの高さにあると言われます。大学で吹奏楽をしている人もほとんどが中高での部活経験者です。

しかしそれゆえに、部活のシステムを離れて吹奏楽について考えることが難しくなっているのも現状です。


そこで。


経営学に限らず、各々が学んでいる専門分野の知見を応用することで、吹奏楽界の常識をほんの少し、動かすことができるかも知れません。。。



こんなめんどくさいことを考える副団長のいる阪大吹奏楽団の演奏会、俄然興味が湧いてきませんか?()

22日、京都でお待ちしております。


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posted by 大阪大学吹奏楽団 at 23:23 | Comment(0) | 副楽団長

2019年12月04日

盗んだバイクで走りd……違った、"awayday"


お久しぶりです。副団長のまさしくまさこと申します。今回は、私達が定期演奏会第3部1曲目に演奏する『awayday』を紹介します!


でも曲紹介とはいえ、作曲者Adam Gorbについて語ったり、音楽的技巧について述べたりする気はありません。だってそれらは当日会場で配られるプログラム冊子に秀逸なものが載ってますもん。そちらが気になる方は是非当日、演奏会に来てプログラムを読んでみてくださいね。



というわけで、いち奏者としてこの曲への思いを語らせていただきたいと思います。



☆*:.。. .。.:*☆



ところで、あなたは『awayday』と聞いてどんな印象を持つでしょうか。




わからないことは検索エンジンにかけるのが一番です。
Google先生に聞いてみると、「遠い日」という回答が。
Weblio師匠に聞いてみると、「日帰りの遊覧旅行」という回答が、返ってきました。

遠い昔を回顧するような懐かしいフレーズや、日帰りであちこちをスキップして回る愉快なフレーズが聴こえてきそうではありませんか?





はい。

違います。



一発目から、鋭く迫力のある8分音符2個。

\\\\ババッ////

一気に耳と頭が持ってかれます。何事だ、と。



そしてそこで、指揮者を見てください。
きっと、あなたの頭は混乱します。
私はこの楽譜を初めて見たときに驚愕しました。


「拍頭そこ?!?!?!」


耳に聞こえてくる音と、指揮者の刻む拍が、どうもズレていると感じるはず。


時差?時差なのかな?反響かな?
人のいない体育館でバスケットボールを突いたときのあの感覚。


この序盤3小節で、あなたの耳と目と心は既に曲に引きつけられているはずです。



☆*:.。. .。.:*☆



そんなオープニングに続くのは、鋭くスピーディなフレーズです。

軽やかでリズミカルなのだけれど、風が吹き抜けていくような爽快感と疾走感があります。

田舎の大通りをバイクでブンブン言わせて駆け抜けるおにーさんたちは、もしかするとこんな気分なのかもしれないな、なんて。



☆*:.。. .。.:*☆



次にそこまでとは打って変わってゆったりとしたフレーズが流れます。

否、ゆったりしているようで、ゆったりしていないのがこの部分の聴きどころ。


速い。

速いのである。


もちろんエモーショナルで優雅なフレーズなのだけれど、テンポは減速することがない。

やはりここでも依然として、風が吹き抜け、追いかけていくような、疾走感が感じられます。



☆*:.。. .。.:*☆


ここまでを聴いて、吹いて、私はいつもある感覚を思い出します。

それは、高校時代。
爆速で自転車を漕いでいたあの朝。
思い切り駆け下りたあの長い坂道。

ドキドキハラハラする心臓と、耳の横を駆け抜ける風。


そんなことを思い出していると、
「ああ、確かにこれは私の"awayday"だ」
なんて思うのです。

(個人の感想です。)

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☆*:.。. .。.:*☆



以上、ここまでが『awayday』の前半部分になります。本当は全部語りたいところですが、長くなってしまうのでこの辺りで失礼します。




この後、演奏はどう変遷していくのか?!


果たして、『awayday』は最後減速してしまうのか?!


続きは、12月22日@長岡京 大阪大学吹奏楽団第49回定期演奏会で!

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※この文章は個人の意見であり、実際あなたが曲を聴いて感じるモノとは異なる場合があります。


posted by 大阪大学吹奏楽団 at 21:58 | Comment(0) | 副楽団長